神式葬儀のよくある質問






玉串奉奠のやり方がわからない

 神式の葬儀では、焼香や献花をしない代わりに玉串奉奠を行います。これは、榊の小枝に四手といわれる紙片をつけた玉串を、案と呼ばれる祭壇の前にある台に捧げる儀式で、参列者も行います。他の宗教では行わない儀式であることから質問が多いですが、手順自体はそれほど難しいものではありません。

まず神職、または世話人から玉串を受け取ります。この時、相手に一礼して受け取った玉串は根本が右手側に来るようにして、右手は玉串の上から添えます。左手は枝先を下から支えるようにして祭壇のほうに進み、案の2~3歩手前で立ち止まります。玉串を目の高さに押しいただいて神前に一礼し、案の前まで進みます。そして、玉串を根本が手前に来るように時計回りに90度回転させます。

根元を左手に持ち替えてから右手は枝先に替え、根本が案のほうを向くように時計回りに180度回転させます。玉串を案に捧げてから二礼して、しのび手と呼ばれる音を立てない拍手を二回してから一礼し、数歩下がります。最後に神職や遺族に一礼してから席に戻るという流れになります。

服装や香典について知りたい

 服装に関しては、仏式との違いはありません。和服でも洋服でも、正式な喪服で参列するとよいでしょう。ただ、神式の葬儀では数珠は使いませんので、持っていく必要もありませんし、拝む時に取り出してはいけません。

香典にも相場や渡し方などに大きな違いはありませんが、不祝儀袋は蓮の花が入っていないものを使います。水引は白と黒の結びきり、薄墨のペンを使うところなどは仏式と共通していますが、表書きは宗教に関係なく使うことができる御霊前、御香典、御花料などを使うとよいでしょう。なお、仏式でも迷うことがありますが、遺族側が香典を辞退した時には素直に意向をくんで持参しないことをお勧めします。

不明な点や分かりにくいことがあったときは、忙しい遺族よりも葬儀社に確認したほうが確実ですし、迷惑をかけずに済みます。知らないことを知っている振りでやり過ごすよりも、素直に神式独特のマナーに従って行動したほうがトラブルを避けられます。

どんなところに注意すればよいか

 神式の葬儀は仏式のそれとは流れもずいぶん異なりますが、基本的には進行役がいますし、神職が進めていくので心配することはありません。ただ、手水の儀や玉串奉奠の手順は練習しておいたほうが、いざというときに慌てずに済みます。また、死後は極楽に行くという考え方の仏教とは異なり、神道では死を悲しむという考え方にはなっていません。

むしろ、死後の魂は守護神としてその家に留められるという考え方になっています。そのため、遺族への言葉や葬儀での挨拶では、冥福や成仏などの仏教で使われる言葉を用いないようにしましょう。
哀悼の意は表さず、「拝礼させていただきます」や「このたびは突然のことでございました」、「お知らせをいただき、ありがとうございました」などのどちらかといえば事務的にすら感じられるような言葉になるのが神式の葬儀の特徴です。

最後に

 このように、神式の葬儀では仏式のマナーと類似しているところもあれば、大きく異なるところもあります。特に、死に関する考え方は仏式とは全く異なっていますので、失礼のないように基本的な考え方や葬儀におけるマナーなどは調べておくことをお勧めします。何よりも大切なのは故人を偲ぶ気持ちですが、何も知らずに参列するのは避けましょう。

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日比谷花壇のお葬式 コラム編集部




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