仏教のお葬式についてもっと詳しく知る
仏式葬儀では、
宗派によって意義もすべきことも違っている

葬儀には仏式や神式、無宗教など様々なものがあります。宗教が異なることで葬儀の内容にも違いが生じてきますが、実は、同じ仏式の葬儀であっても宗派によってある程度違いが生じることはご存知でしょうか。地域によって多数派の宗派が存在しているものの、異なる宗派の葬儀に参列するときもあることを考えておいたほうが良いでしょう。

仏式葬儀の宗派ごとの違い

日本ではもともと仏式の葬儀が大半を占めており、9割以上が仏式で行っています。
また、葬儀を依頼するときには、ほとんどの場合において故人や遺族が門徒となっていた寺の僧侶に依頼することになっています。
国内の仏教の宗派は多種多様で、細かい分家も考慮すると50を超える宗派があるともいわれています。
ただ、地域ごとに門徒の割合が多い宗派が決まっていますので、居住地周辺で葬儀を行うときにはそれほど大きな違いはありません。ただ、遠方に嫁いだときや転勤先で葬儀に参列するときなどは、違いを感じることもあります。

宗派によって葬儀が異なるといっても、僧侶が読経して、参列者が焼香するという流れはどこも同じです。
ただ、数珠の種類やお経の内容、焼香の回数などは宗派による違いが見られますので、普段参列している葬儀の宗派と異なる場合には、事前に具体的な違いを確認しておくとよいでしょう。
周囲にわかる人がいないときには、葬儀社に確認するという方法もあります。

宗派によって意義やすべきことが異なる

同じ仏教で葬儀の内容が異なる理由は、宗派の教えによって葬儀の意義や作法が異なってくるためです。
元は同じ仏教であっても、それを伝えるときに世界観や死生観に違いが見られるようになり、それが葬儀のスタイルとして表れているのです。

そのため、何のために葬儀をするのか、葬儀における儀礼や作法はどういった理由で作られているのかなどを知らなければ、同じ仏式の葬儀でも違和感を感じ、心から故人に別れを告げることができないでしょう。
自分の家で信仰している宗派だけでなく、故人を偲ぶためには異なる宗派についてもある程度理解しておくことが大切です。
葬儀の流れとしては、参列者は僧侶に従って読経をしたり焼香をしたりしますが、違いを理解して行うことで故人への思いもより深まるでしょう。

また、遺族にとっても宗派の違いというのは大切です。時として、宗派の異なる僧侶に葬儀を依頼した結果お墓に入れることができず、やり直すというケースもあり得るのです。

多数の宗派や葬儀での対処

仏教はインドから中国を経て6世紀半ばに日本に伝わっています。
そして、現在では経典研究を中心としており、葬儀を行わない法相宗や華厳宗、律宗などのほか、座禅を修行の基本とした禅宗で南無釈迦牟尼仏や般若心経を唱える曹洞宗や臨済宗、黄檗宗などがあります。
このほかにも、南無阿弥陀仏を唱える天台宗や浄土宗、浄土真宗、南無妙法蓮華経を唱える日蓮宗、南無大師遍照金剛を唱える真言宗などが代表的な宗派です。
葬儀でも、宗派によって読む経典が異なっており、あまり参列したことのない宗派の場合にはスムーズに読めるか不安を感じることがあるでしょう。

また、焼香も宗派によって違いがあります。
真言宗と日蓮宗は3回、天台宗と曹洞宗は2回、臨済宗は1回、浄土宗や浄土真宗は1~3回が一般的で、摘んだ抹香を額の高さまで掲げる行為をするかしないかの違いも見られます。
服装や香典の相場などについては、宗派による大きな違いはほとんどありません。

まとめ

このように、同じ仏式の葬儀であっても、宗派が異なると戸惑う可能性があります。
葬儀におけるマナーで恥をかかないようにすることはもちろんですが、故人とのお別れに集中できるように、わからないことがあれば事前に調べておくか、詳しい人に聞いておくようにしましょう。
焼香などで戸惑った時は、慌てず前の人の所作を見ると大丈夫です。