終活はいつ頃始めるべきなのか、年齢の目安や具体的なタイミングについてチェックしていきましょう。
結論からいうと、終活を始める年齢は自由であり正解はありません。ただ、一般的に終活は60~70代に始める人が多いとされています。人生はいつ何が起こるかわかりません。終活は早くに行うデメリットもないため、きちんと意思表示ができたり判断能力が残っていたりするうちに始めるのも良いでしょう。
終活を始めるタイミングには「仕事を定年退職した」ときが挙げられます。仕事を退職するとライフスタイルに大きな変化が生じるものです。自由な時間も増えるため、今後の人生についてしっかりと考える人が増えるタイミングといえます。さらに、「親しい人が亡くなった」ときも終活を始める人が多い傾向です。家族や友人といった大切な人の死を身近に感じることで、自身の今後に意識を向けるきっかけとなるケースが多くみられます。
終活という言葉は世間に広く浸透しているものの、自身には関係のないことだと考える人も少なくありません。具体的に、終活とはどのような人に必要なものなのでしょうか。終活が必要だとされる人には、以下のような例が挙げられます。
年齢を重ねると思うように体が動かなくなったり、さまざまな病気リスクを不安視したりする人も多いものです。終活では医療や介護などに関する項目も多くあります。自身の健康状態に向き合い不安を解消するという点でも、終活を始める意味があるでしょう。
おひとりさまは近年テレビや雑誌などでも多く取り上げられている単語です。そもそもおひとりさまとは、生涯独身の人や同居人がいない人などを指して使われる言葉です。おひとりさまで頼れる親や兄弟などがいない場合、自身の死後さまざまな準備や手続きをしてくれる人がおらず困ってしまう可能性があるでしょう。このようなリスクを避けるためにも、死後に必要なことをあらかじめ準備しておくことが重要なのです。手続きなどを頼める人を探しておく、また専門の業者に依頼するなどの選択肢があります。
遺族への負担をなるべく軽くしたいという人も終活を始めることがおすすめです。何の意思表示や準備もしないまま突然最後を迎えてしまうと、遺された家族は「本人はどのようなことを希望しているのだろうか」と悩んでしまう場合があります。生前にきちんと葬儀プランを決めておいたり要望を伝えたりしておけば、遺族を安心させることができるでしょう。
自宅にたくさんの私物がある場合、死後の遺品整理が大変になってしまいます。体力があるうちに断捨離を行い、ものを少しずつ減らしておきましょう。
終活では具体的にどのようなことを行えば良いのでしょうか。ここでは、終活で大切になる整理事項について見ていきましょう。
死後はさまざまな手続きが必要になります。手続き上必要になる個人情報を把握し、保管場所を家族にもわかるようにしておきましょう。たとえば、本籍地・生年月日、家系図・健康保険証などはまとめておくことが大切です。さらに、電子マネーやインターネット口座などを利用している場合は、家族がログインできるようにIDとパスワードをメモに記載しておくと安心です。メモはなくさないように厳重に管理しましょう。
自身の死後、葬儀などの大切な情報を知らせたい人を整理しておきましょう。氏名・住所・電話番号などを記載してリスト化しておくことがおすすめです。
預貯金のある口座情報や不動産、有価証券といった資産状況を整理しておきましょう。
自身が希望する葬儀の形式や遺影に使って欲しい写真などを整理しておくことが大切です。また、お墓はどうしたいのか考えをまとめておく必要があります。もしもお墓の面倒を見てくれる人がいない、遺族に負担をかけたくないなどの理由で墓じまいを考えている場合は、その希望を家族に伝えておきましょう。墓じまいは行政手続きや業者とのやり取りなどさまざまな労力がかかるため、考えを固めたうえで家族としっかり話し合いをすることが重要になります。
エンディングノートとは、自身が望む人生の終え方を記載したノートのことです。自身の意思をエンディングノートにまとめておくことで、遺族に思いを託すことができます。また、必要な情報をまとめて記載しておくと、死後の手続きなどで家族の負担を軽減できるでしょう。大切な人へのメッセージを記載しておくことも可能です。エンディングノートは手持ちのノートでも問題ありませんが、文具店などで専用のノートも販売されています。自身が使いやすいものを選びましょう。
終活によって自身の状況を整理し、より明確に把握することができます。なお、終活を行う場合は資産・葬儀・お墓のことなど、きちんと希望や考えをまとめておくことが大切です。エンディングノートを作成して要望をまとめておくと、家族に思いを託すことができます。より充実した人生にするためにも、自身に合うタイミングで前向きに終活を始めてみてはいかがでしょうか。
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