戒名とは、お釈迦様の教えを守ることを約束する証として付けられる名前です。戒名を授かると、お釈迦様の弟子になったことになります。仏式の葬儀は仏教徒でなければ営むことができないため、遺族が菩提寺の住職に依頼して戒名を付けてもらわなければなりません。また、俗世の名前のままでは極楽へ辿り着けないとされています。遺族が死者のために戒名を授かることは死者を弔ったり、供養する意味合いがあります。
生前戒名とは、生きている間に戒名を付けてもらうことを指します。現代社会においては戒名は死後に付けるのが一般的ですが、仏教においては生きている間に授かるのが本来の形でした。生きている間に戒名を授けられることは、仏教徒としての信心深さを証明する徳の高い行為となります。近年は信心深さを証明するためではなく、終活の一環として生前戒名をする人が増えています。
生前戒名を授かるメリットは、戒名を付けてもらうためのお布施の金額が安くなることです。死後に戒名を付けてもらうためのお布施の金額と比較すると、生前戒名の方が3割から5割ほど安くなります。生前戒名のお布施の金額が安い理由は、住職として檀家を繋ぎ止められることが一番に考えられます。基本的に戒名を授けたお寺が葬儀を行うことになるため、生前戒名を授けることでお寺と檀家の繋がりを強くする意味合いがあります。
他にも、生前戒名を授かるメリットとして自分の意向を組み込んだ戒名を付けられることが挙げられます。死後に遺族が戒名を付ける場合は遺言などで残していない限り、遺族は死者がどのような戒名を望んでいたのかわかりません。基本は、お寺によって授けられた戒名をそのまま受け取る形になります。生前戒名ならたっぷり時間があるため、自分の意向を住職に伝え、気に入った戒名を授かることが可能です。自分で戒名を決めることはできませんが、どのような意味合いにしたいのか、どんな文字を入れたいのかなど詳細に伝え、納得できる戒名を授かることができます。
生前戒名で注意すべきことは、必ず菩提寺で付けてもらうということです。菩提寺以外のお寺で戒名を授かった場合、葬儀を断られたり、お墓に入れないことがあります。そうなると、改めて菩提寺に戒名を付けてもらい、新しい戒名で葬儀を営むことになります。自分の意向を取り入れて授けられた生前戒名が使えなくなる上、新しい戒名のためのお布施も必要となります。そのため、生前戒名する際には菩提寺を調べてから行うようにしましょう。
また、生前戒名を授かった場合は親族に伝えておく必要があります。遺族が生前戒名のことを知らずに葬儀を行うと、二重に戒名を授けてもらうことになります。自分の意志で授かった戒名が使えないだけでなく、戒名のためのお布施を二度払いすることにもなります。檀家として代々親交の深い菩提寺の場合は生前戒名について把握していることがほとんどですが、檀家が多い菩提寺の場合は全ての檀家を把握できていないこともあります。戒名の二度手間にならないためにも、親族や信頼できる友人などにきちんと生前戒名について伝えておきましょう。
生前戒名のお布施の相場は、宗派によって異なります。また、戒名には位があり、位が高いほどお布施の金額も高くなります。そのほか、文字数の多さとお布施の金額も比例しています。戒名は通常二文字となり、その前に院号・道号・位号など位を表す文字を付けます。院号はお寺への貢献度を表すもので、中でも院殿号が最も高位でお布施の金額も高くなります。院殿号という文字の入った戒名の場合は500万円ほど、生前戒名でも250万円から300万円ほどが相場です。院殿号は総理大臣や大物政治家など、特別な偉業を成し遂げた人のみに与えられる位となっています。
ただし、高位の戒名か否かは菩提寺への貢献度や先祖の戒名によって決まるため、お布施の金額を増やせば授けてもらえるわけではありません。経済的理由でランクを下げたい場合は、聞き入れてもらえることが多いようです。
宗派別の生前戒名のお布施の相場は、浄土真宗の場合は院号付きなら30万円前後、釋・釋尼なら10万円前後となります。浄土宗や天台宗、日蓮宗、真言宗などは院号付きの院信士・院信女なら40万円前後、院居士・院大姉なら50万円前後、信士・信女なら15万円前後がお布施の相場です。浄土真宗は、他の宗派と比較すると生前戒名のお布施の金額が安い傾向があります。
生前戒名は死後に戒名を授かるよりもお布施の金額が安くなるほか、自分の意向を取り入れた戒名を授かることができます。終活においては財産分与や葬儀方法などを決めることに意識が集中しがちですが、遺族の経済的な負担を減らすために生前戒名をしておくのも良いでしょう。自分の気に入った名前で極楽浄土へ旅立つことができます。
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