遺言できる主なこと






遺産分割と相続分の指定ができる

自分の財産なのだから、いくら自分が死んだ後とは言え勝手に扱われたくない、自分の思うとおりにしたいというのは当然の感情でしょう。現在の民法では、自分の意思通りに遺産を分割するためには、遺言書を作成するのが最も確実な方法です。「遺言書なんて大袈裟な」と考える人も多いですが、遺産分割を巡る親族間のトラブルを回避するという点でも、遺言書は非常に有効な方法なのです。ただし、何でも好き勝手にできるという訳ではありません。遺言書に何を書いても自由ですが、法的な効力を持たせることができる事柄には限りがあるのです。

遺言書に書いて法的な効力を持つのは、「身分に関すること」「相続に関すること」「財産の処分に関すること」に分けることができます。「身分に関すること」とは、子供の認知や、未成年後見人の指定などです。遺言書で特に重要になるのが「相続に関すること」と「財産の処分に関すること」になります。

遺言書では、相続分を指定することができます。相続分の指定とは、「財産の半分をAに、4分の1をBに~」というように、誰にどれくらいの遺産を残すのか決めることです。誰が相続人になり、どれだけの割合で受け取れるかというのは民法で定められており、民法で定められた相続人を「法定相続人」、相続割合を「法定相続分」と言います。しかし遺言書では、この法律で定められた決まりに従う必要はありません。違う割合で遺産を分ける、例えば息子に全財産譲るというような内容を残すこともできるのです。

遺産は現金だけとは限りません。それ以外にも不動産、株式、権利など複数の財産を所有している場合もあります。その場合、遺言書で遺産分割の方法について指定することが可能です。例えば「不動産は妻に、預貯金は息子と娘に半分ずつ」というように、誰がどの遺産を受け取るのか指定することができるのです。また、「不動産は売却して、子供三人で等しく分配する」など、お金に換えてから分けるよう指定することもできます。

特別受益とは

お金が絡むことだけに、遺産相続は慎重に行わなければなりません。特に平等性を保つことはとても重要です。例えば生前、三男に多額の融資を行っていたのに、遺言書で平等に遺産分割を行うとなると、長男や次男は不公平だと感じてしまうことでしょう。それが原因で兄弟間の中が悪くなってしまうかもしれません。そのため、遺言書を残す場合は「特別受益」を考慮して内容を決める必要があります。

特別受益とは、生前贈与など被相続人から特別に受けた財産のことです。相続人同士平等に遺産を分けるためには、この特別受益を「遺産の前渡し」と考えて、相続開始時の財産に特別受益の金額を加えたものを分ける必要があります。これは民法でも定められており、「特別受益の持ち戻し」と言います。ただし、これは絶対に行わなければならない訳ではありません。遺言書に特別受益は考慮しない旨を書いておけば、特別受益分を相続財産に加えることを免除することができるのです。免除は黙示でも可能とされていますが、トラブルを避けるためにはやはり書面で被相続人が意思表示しておくことが望ましいでしょう。

遺贈とは

相続は血の繋がった家族同士で行われるものというイメージがありますが、実は遺言書にその旨を書き記すことで、法定相続人以外の第三者に財産を渡すこともできます。第三者に対して、遺言書に書き記すことで相続対象である財産を無償で渡すことを「遺贈」といいます。これを活用することで、子供の嫁や孫、お世話になった人など、法定相続人以外に財産を残すことができるのです。

遺贈には「包括遺贈」と「特定遺贈」の二種類があります。包括遺贈は「遺産の三割を遺贈する」など、遺贈される財産について割合で指定するものです。具体的にどの遺産を受け取るか遺言書で決められていないため、遺贈を受ける人も遺産分割協議に参加する必要があります。また、借金などマイナスの遺産についても、割合に応じて受け取る必要があります。特定遺贈とは、「土地○○を遺贈する」といったように、財産を指定して遺贈するものです。マイナスの遺産があった場合でもそれを受け取る必要はなく、遺産分割協議に参加する必要もありません。

遺贈を行う場合は、「遺留分」に注意する必要があります。遺留分とは、法律によって保障されている、法定相続人の遺産取得分です。この遺留分を侵害するような遺贈を行うと遺言書に残した場合、法定相続人が主張することで、一定の遺産を取り戻すことができるのです。せっかく遺言書を残したのに、その内容のせいで結局争いになってしまったということがないようにするためにも、あまりに極端な遺言書は避けるべきでしょう。

内容をしっかりと考えよう

自分が死んだ後のトラブルを避けるために、遺言書は非常に有効な手段です。ただし法的に有効な内容には制限があるため、しっかり確認しておく必要があります。また、法的に有効でも相続人同士不平等な内容だと、かえってトラブルを誘発する可能性があります。内容を吟味することはもちろんですが、遺産分割について家族で話し合っておくことも重要です。

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