神式の葬儀における玉串奉奠の仕方






神式の葬儀では献花ではなく玉串奉奠が行われる

 神式の通夜や葬儀では基本的に献花は行われません。献花は主にキリスト教で行われる儀式で、仏教においては焼香が行われます。神式では榊の枝を用いた玉串奉奠がされるのが一般的です。榊でなければ杉や樫などの常緑樹が使用されますが、葉がついた枝に紙垂や木綿をつけたものが玉串と呼ばれ、神に捧げるために使います。

玉串奉奠が行われる際には、事前に斎主などから儀式の作法について簡単な指示や説明がされる場合もありますが、実際に行ってみるととまどってしまう人もいるようです。玉串奉奠を行うのはそれほど難しくはありませんが、お辞儀をするタイミングや玉串の向きなど細かな作法があります。
他の参列者を観察して行う方法もありますが、例えば粗相があってはならない人の葬儀である場合では、事前に作法を理解しておくと困らずに済むでしょう。

次項で玉串奉奠の詳しい作法について説明するので参考にしてください。また、玉串奉奠はお祝い事でも行われるため覚えておくと良いでしょう。

玉串奉奠の詳しい作法を覚えましょう

 玉串奉奠ではまず席を立って祭壇へ近づく前に、斎主から玉串を受け取るのが一般的です。受け取る際にはまず斎主へ一礼をしてから渡された榊の枝を両手で持ちます。持ち方は右手で枝の根元をつまむようにし、左手は枝先を下から支えましょう。左手は右手よりも高い位置を保ちます。そのまま玉串案(玉串をのせる机)へ近づき一礼してから玉串を捧げますが、この際に、玉串が祭壇から見て正位置になるようにしましょう。

まず玉串を持ったまま、両腕を胸元あたりの高さに上げ玉串を持つ両手の位置を逆に持ち替えます。そのまま、枝の根元が祭壇へ向くように右手を引いて時計回りに玉串を回転させて下さい。正しい向きになったら玉串案へ静かに玉串を置き、数歩下がった場所で二回90度程度のお辞儀をしてから二回偲び手(葬儀ですので音を立てない拍手がマナー)をし、90度のお辞儀を一回してから軽く一礼して祭壇から離れます。遺族へ会釈してから席へ戻ると良いでしょう。

神式の葬儀に供花を贈ってもよい?

 葬儀に出席できない場合など、弔意を示すためにお花を贈る人も多いでしょう。しかし、神式の葬儀の場合、榊のイメージもあり、供花を贈っても良いのか迷う場合もあるようです。

しかし近年では、榊ではなくお花を贈っても全く問題ありません。葬儀のスタイルが多様化した現代では、仏式で贈られる供花と同様のスタイルで神式の供花も選ばれています。供花の選び方は、斎場の広さなどから判断し、スペースが大きいのであればフラワースタンドを贈っても良いです。

フラワーアレンジメントであればスペースを気にせず贈れます。基本的に供花には生花が選ばれますが、花輪であれば造花でも構いません。菊は勿論、ユリや胡蝶蘭など供花に使用される花の種類は多いですが、故人が生前好んだ花を選んでも良いでしょう。

どうしても失敗したくない場合は、花の種類でなくカラーリングに気を配ると良いです。白はどの宗教でも基本的に使用される色ですが、神式では、白の他に黄色の花も良く使用されています。

最後に

 仏式の焼香にあたる儀式が神式の玉串奉奠です。玉串奉奠では、細かな作法がありますが、事前に知っておけばとまどう程の難しさはありません。また、玉串を回転させる方向は時計回り、偲び手は二回など特徴的な動作を間違えないようにすると良いでしょう。供花については、心のこもったものを贈るようにすれば大きなマナー違反にはなりませんが、白や黄色の花を選ぶのが無難です。

この記事を書いた⼈

日比谷花壇のお葬式 コラム編集部




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