高齢化が進む現代、故人の高齢に伴って付き合いのある友人の数も少なくなり参列人数も減少傾向となっていることは葬儀の分野にも影響を与えて、葬儀は「会葬者の数が多く盛大であればあるほど良い」という昔ながらの考え方が大きく変化してきています。
葬儀の参列者が数十人規模の「自宅葬」は、時代の流れに沿っていると言えるでしょう。その他にも火葬のみ執り行う「直葬(ちょくそう)」などといった形の葬儀も確実に増えてきているのです。
自宅葬とは葬儀の様式や宗教形態ではなく、小規模な葬儀全般のことを指しています。本来「葬式」には決まった形があるわけではないので、時代とともにその形が変わっていくことは当たり前とも言えるでしょう。
ところでなぜ自宅葬を選ぶ遺族が多くなったのでしょうか?実のところこれには、自宅葬のメリット・デメリットというものが深く関係してきます。
自宅葬のメリット・デメリットは、それぞれが心情面と現実面の2つに分かれています。「お通夜など時間を気にせず故人と家族だけで過ごすことができる」「最期に住み慣れた自宅に戻してあげられる」「親族やご近所の方といった故人や遺族とも縁の深い方が思い出話をしやすい」という遺族の気持ちの面でのメリットはたいへん大きく、それに加えて「式場を借りる費用がかからない」「葬儀参列者があまり多くないため手間も少ない」といった合理的な面の両方で、遺族に対してメリットをもたらしていると言えるでしょう。
自宅葬のデメリットに関しては、「家庭のプライベート面が見えてしまう」「葬儀場が自宅ということで、ご近所に配慮を要する」といった心情的な面と「家族葬を行うスペースを作るために、家の中を片付ける必要が出てくる」「お坊さんを直接家に迎えての仏具の設置準備や後片付けが必要」「霊柩車などの駐車スペースを確保しなくてはいけない」といった現実的な手配面での手間が挙げられるでしょう。
自宅葬が広がりだした背景にあるのが「少子高齢化」による「価値観の変化」です。核家族化が進んで少子高齢化の波が社会に押し寄せることで、葬儀という人生最後の儀式においても「できることなら義理やお付き合いを避けたい」「金銭的な負担を抑えたい」といった社会的かつ経済事情が前面に出てくるようになってきました。
また医療の発展で80歳以上の高齢者の数が非常に多くなっていますが、皮肉なことに高齢者になればなるほど行動範囲が狭く周囲との付き合いはどうしても減ってしまい結果としては葬儀時の参列者も少なくなります。
また故人である親が高齢ならば喪主の子供も会社を定年退職していたりというケースが多くなり、わざわざ会社の元同僚や取引先に声をかけないことも増えています。自宅葬の増加にはこの「故人と喪主の両方が高齢化」ということも原因ではないのでしょうか?その他にも親族全員を会葬者にするかに明確なルールが設けられていないため核家族化の余波によって遺族の希望や判断に委ねられることもあり、自宅葬はこうした社会情勢に対処できるという「葬式を出す側」のニーズに非常にマッチすることからメリットを感じる方も多いのかもしれません。
「葬式」には特に決まった形などなく、時代とともに変化していきます。自宅葬は心情面と現実面という「葬式を出す側」の事情に対応できる部分の大きさからメリットを感じる方も多く、会葬者が数十人の「自宅葬」を選ぶ方が増えてきています。ただしメリットばかりではなくデメリットもしっかりと考慮に入れましょう。また葬儀はやり直しのできない大切な儀礼でもあります。故人の人生の終わりを希望する形で迎えさせたいのであれば、メリット・デメリットにこだわり過ぎないことも大切かもしれません。
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