墓参りにおすすめの花【季節・シチュエーション別】






お墓参りにはどんな花を持っていけばいいのか?

 そもそもお墓参りとは、先祖のご遺骨が収められている墓をお参りする供養の形です。

宗教・宗派によって供えられるものや行うことは異なりますが、どの宗教でもどの国でも、そしてどの時代でも亡くなった人が埋葬されているところに花を供えるという行為は行われているようです。
 
都市化・核家族化を背景に、日常から墓参りの習慣がなくなってしまっている方も多いかもしれません。しかし、いまでも彼岸や盆には墓地に多くの人が訪れます。宗教行事としてだけでなく、何か報告したいことがあるときや人生の区切りに墓参する人も少なくありません。
 
この記事では、
いつも同じ花を選んでしまう、
本当は供えたい花があるのにマナーが気になる、
どんな花が長くきれいに供えられるか知りたい
という方のために、シチュエーションや季節別におすすめで、店頭で手に入れやすい花を紹介します。

お墓参りはどのようなときに行けばよいのか?

 基本的に、このタイミングでいかなければならない、この時は行ってはいけない、ということは一切ありません。墓地は暗くて足元が不安定なところも多いですから、夜の墓参だけは避けたほうが良いといえます。昔から「夜の墓には魑魅魍魎(ちみもうりょう)が出る」と言われているのはこのためです。

 
この記事で紹介する、お墓参りに行くタイミングとして以下を紹介します。
 
■彼岸・盆
盆は仏教の考え方に基づいた、先祖がこちらの世界に帰ってくるといわれている時です。
地域によってその風習は大きく異なりますが、墓に先祖を迎えに行き、盆が終わると墓に送りに行くこともあります。
 
彼岸はもとは仏教の考え方に基づいた「先祖がいる世界と私たちが今いる世界が最も近づく日」で、この日に供養をすると極楽浄土に行けると考えられている日です。もともとは仏教行事でしたが、神道の家も彼岸に墓参することがあります。日本に古くからある、ご先祖様を想う日ととらえてよさそうです。
 
■母の日・父の日・愛妻の日
母の日:5月の第3日曜日
父の日:6月の第3日曜日
愛妻の日:1月31日
 
それぞれ母親、父親、妻や大切な人に感謝の気持ちを伝える日です。
母の日や父の日に墓参することはそれぞれ「母の日参り」「父の日参り」と呼ばれています。
墓参をしたい気持ちはあるけれどなかなかきっかけがない、という時はこのような行事のタイミングで墓参してみるのもいいかもしれません。
 
■誕生日・命日
生まれた日と亡くなった日もお墓参りには最適なタイミングです。
命日には「月命日」と「祥月命日」があります。
月命日は、毎月の亡くなった日付のことを言います。祥月命日は、亡くなった月日のことで毎年一回訪れます。
例えば、亡くなったのが5月1日であれば毎月1日が月命日で、毎年5月1日が祥月命日です。
命日についてはこちらの記事も参考にしてください。
 
■何か報告したいことがあるとき
進学や就職、結婚や出産など人生のターニングポイントでお墓を訪れることもあります。日ごろのちょっとしたことを話したり、悩みを吐き出すタイミングとしてお墓参りに行く方もいらっしゃるかもしれません。
 
いずれにせよ、行ってはいけない時や墓参しなければならないときということは基本的にはありません。

お墓に花を供える時の注意点

 ■タブーとされている花について

墓や仏壇に供えるにあたり、タブーとされている花が何種類かあります。
それぞれ理由がありますが、気にならなければ供えても問題ありません。いくつか注意が必要なものもあるので、参考にしてください。
 
・トゲのある花
仏教では、殺生は忌避されています。殺生を連想させるトゲのある植物は仏教では用いられません。日比谷花壇では、ご家族が気にならなければお供えや葬儀の花祭壇に使ってもよいと考えています。
店頭で販売されている植物のトゲは処理されていますが、ごくたまに処理しきれずに残っている場合があります。他に墓参に来た方や墓守の方のけがにもつながるので、心配な時はご自身で片付けてから帰るようにしてください。
 
・毒のある花
トゲのある花と同じように、殺生を連想させるために仏教では忌み嫌われています。また、動物が口にするとその動物が死んでしまう植物もあります。どうしてもお供えしたいときは、片付けてから帰るようにします。
 
・においや花粉がつく花
ユリに代表される香りが強い花は、好まれない方も多くいらっしゃるので注意が必要です。花の花粉は、服や皮膚につくとなかなか取れないので、供える時には注意が必要です。また、ユリは猫にとって猛毒ですので、仏壇等にお供えする時も気を付けます。
 
■墓に供える花の本数
墓にある花立は一般的には左右一つずつの一対です。
それぞれに奇数本ずつの花をお供えするとよいと言われています。気にしすぎる必要はありませんが、由来は陰陽道にあります。陰陽道において割り切れない数(奇数)は縁起が良いと考えられています。その考えをもとに、お墓や葬儀にかかわることは奇数に関係することが多いのです。

【季節別】お墓参りに最適な花

 ■春

カンパニュラ
カンパニュラはラテン語で「小さな鐘」を意味するように、釣鐘のような形をしたかわいらしいお花です。すこし暖かくなると、花屋の店頭でも手に入るようになります。長い茎に花がついている様子がかわいらしいお花で、お墓に供えると春らしい雰囲気になります。
 
シャクヤク
初夏の時期に出回るお花です。たいていつぼみの状態で売っていて、突然大きな花が咲く姿がとても印象的です。鮮やかな香りは天まで届きそうです。
つぼみはやわらかいものを選ぶと咲きやすいですし、少し咲き始めたものを選ぶとお墓も華やかになります。
 
■夏
アンスリウム
暑さに強い、南国出身のお花です。店頭でも手に入りやすいお花で、一輪あるだけでお墓が華やかになります。
 
デンファレ・モカラ
両方ともランの仲間で暑さに強く、比較的長持ちするお花です。また色の種類も多く、店頭でも手に入りやすいです。二つのお花はよく似ていますが、少し形が違います。デンファレのほうが茎が細く、花びらも薄く可憐な印象があります。モカラのほうがしっかりとした茎で色も濃いものが多く見られます。
 
■秋
キク
お墓や仏壇でよく見かけるキクですが、秋に旬を迎えます。9月9日は重陽の節句と言って、キクを飾ったりキクのお酒を飲んだりして無病息災を祈ります。
大きな姿が印象的な洋菊は色々な色や咲き方があり、「お墓っぽさ」を避けたいときでも使いやすいお花です。
 
ダリア
大きな花姿が印象的なダリア。少ない本数でも、ダリアをメインに据えれば華やかになります。あまり長持ちはしませんが、生ける時はお水を少なめにするときれいに咲く時間が長くなります。
 
■冬
ラナンキュラス
12月ごろになると徐々に出回る冬から初春にかけて出回る花です。
大きくてふわふわした花姿がかわいらしく、人気のお花です。花言葉には「とても魅力的」があり、亡くなった方に伝えたいメッセージとしても魅力的な花です。
 
スイートピー
冬から春先を代表するお花です。たくさんのスイートピーを束ねると、ふわふわと華やかな印象を持ちます。良い香りのする花で、ご自宅でよく飾るという方も多いかもしれません。

【シチュエーション別】お墓におすすめの花

 ■彼岸

春のお彼岸:ストック
鈴なりにかわいらしい花がたくさんついています。まっすぐ伸びる茎が印象的で、華やかな印象になります。
秋のお彼岸:リンドウ
秋におなじみの花です。店頭でも手に入りやすく、リンドウが入ると全体が締まります。東京2020オリンピックのビクトリーブーケにも使用された、人気のお花です。
 
■行事
母の日:カーネーション
母の日はもともと、亡くなったお母さまに白いカーネーションを手向けたことから始まった行事です。お墓に供えるものは白である必要はありません。カーネーション自体は比較的丈夫で、外のお墓でもきれいに咲いていてくれます。
花言葉は「感謝」で、母の日のお墓に供えるのにぴったりです。
 
父の日:ヒマワリ
日比谷花壇では、父の日にヒマワリをふんだんに使用した商品を展開しています。ヒマワリの花言葉は「憧れ」でお父様のお墓に供えるのにピッタリです。真夏のお花のイメージがあるヒマワリですが、実は一年中市場に流通しています。店頭によく並ぶようになるのは6月~9月ごろです。
 
愛妻の日:バラ
奥様に感謝を伝える日としてここ数年注目を浴びている愛妻の日は、毎年1月31日です。奥様だけでなく、大切な人に感謝を伝える日として、お墓参りに行くきっかけになってもいいかもしれません。
バラは愛を伝える花言葉をたくさん持っていて、本数によって意味が変わります。
バラとお悔やみの場面については以下の記事もご覧ください。
 
 
誕生日・命日
1年中店頭で手に入りやすいお花を紹介します。
 
リシアンサス
トルコキキョウという名前でもおなじみのリシアンサスは、一本の茎にたいしてたくさん枝分かれをしていて、華やかでボリュームたっぷりのお花です。比較的丈夫で、お墓にお供えするのにもピッタリです。
様々な色や形が出回っているので、きっと故人さまが好きな色のリシアンサスが見つかります。

ガーベラ
一年中安価で手に入るお花です。咲き方や色の種類がとても多く、お好みのものを見つけられます。花言葉には「常に前進」があり、何か報告したいことがあるときにもピッタリです。たくさんお水を入れて生けてしまうと茎が早く腐って枯れてしまうので、少なめのお水にするとよいです。少ないお水でも長持ちする植物と一緒に生けてあげます。
 
※すべての花言葉は諸説あります。
また、花言葉は一本またはその花だけで作る花束を贈る時、飾るときに意味が出てきます。花言葉の中には暗い意味を持つものもありますが、花束の中ひとつひとつの花言葉を気にする必要はありません。

供えるお花を選ぶ行為そのものが弔い

 お墓に供えるお花に厳しいルールはありません。宗教の考え方やお墓の環境、お墓ごとのルールなどを守った上で、故人様、ご先祖様、そしてご自身やご家族が好きなお花を選んでください。その行為そのものが、弔いになるのです。

困ったときは花屋の店員に聞いてみると、一緒にお花を選んでくれます。
店頭に作っておいてある墓地用の花束でももちろん問題はありませんが、自分でお花を選んだほうが故人に想いが伝わるような気持ちになりませんか?
 
ご自身が好きなお花や想い出のお花をお墓に供えてみてください。
 
 
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この記事を書いた⼈

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