葬儀の祭壇や仏壇にバラを使ってはいけない?
葬儀の花祭壇や枕花、仏壇やお墓に供える花としてバラは不適切であると一般的には言われています。バラの花は豪華で人気なお花ですが、するどいトゲが特徴です。そのトゲが殺生を想起させるとされ、特に仏教の葬儀では避けられています。
また、花屋に枕花をお願いすると、基本的にはすべて白色で作ります。
一般的に、四十九日までのお供えの花はすべて白にするとされています。
カラフルな色が人気のバラは、あまり葬儀の場では見かけない、という方も多いかもしれません。
ところが、近年葬儀の形式や規模が多様化し、いまではさまざまな花祭壇や商品にバラ使われています。
特に無宗教葬などで、バラや洋花を多く使うようになりました。
日比谷花壇のお葬式でも慣習にとらわれない、洋花を中心とした花祭壇・装花アイテムをご用意しております。そこにはバラも多くつかわれていて、中にはバラが中心の商品もあります。
今やバラは葬儀などの場面でよく見かける花となりましたが、使用の際には気を付けるべきポイントがいくつかあります。この記事では、葬儀・供養などでのバラの扱いについて解説します。ご自身が葬儀の内容を決める際、またはどなたかにお花をおくる際に参考にしてみてください。
葬儀とバラ
かつて、葬儀の花祭壇といえば白いキクがメインのものが中心でした。ここ数年では、葬儀の多様化に伴いさまざまな色・形の花祭壇が生まれています。
仏教では殺生が禁じられているため、仏式の葬儀では殺生を連想させるものを持ってくることが避けられます。たとえば動物の皮でできた鞄や毛皮のコートなどの着用・使用が避けられています。似たような理由で、殺生を連想させるトゲをもつバラも避けられてきた花の一つでした。
特に赤いバラは血や炎を連想させるとし、お見舞いや引っ越し祝いでも避けられています。
一方で、バラは本当に様々な品種が生産されていて、多様な美しい花です。
その色・形のおかげで花祭壇やアレンジメントには多様性が生まれます。
近年は特定の宗教の形をとらない「無宗教葬儀」が広く浸透し、宗教的な理由で避けられてきたお花も花祭壇等に使われるようになりました。
日比谷花壇では、故人や家族が好きなお花をつかって思いを伝えることを最も大切なことと考え、様々なお花を使用した商品をご用意しております。
様々な商品でバラが使用されていますが、ここではいくつかバラが印象的な花祭壇と商品を紹介します。
■コリーヌ
黄色とオレンジの元気な色が印象的なコリーヌ。たくさんのお葬式をお手伝いする中で、家族とは明るく元気に最後のお別れをしたいという声も多くいただいています。明るく元気なお人柄を表すような花祭壇は、ビタミンカラーのバラでいっぱい。お花でいっぱいの丘をイメージした花祭壇で、故人さまと最後のお別れができます。
■ラウンドピンク
まんまるとした形が印象的なラウンドピンクは、目を引くピンクのバラがたっぷり使われています。ピンクのバラは中でも大人気で、お店でも比較的手に入りやすいお花です。祭壇に使われていたお花を、月命日に供えるのもすてきです。
■モードホワイト
白を基調としたモードな囲み型の花祭壇。無宗教やキリスト教のお葬式にぴったりです。キリスト教のお葬式ではバラを使用しても何の問題もありません。白いバラには「心からの尊敬」「純潔」などといった花言葉があり、感謝の気持ちを伝えるのにピッタリです。
■赤バラの花束
バラの定番、赤バラをたっぷり使用した装花アイテムです。出棺の際、最後のお別れに思いを伝えるために手向けるエンディングブーケとしてお使いいただけます。写真は50本でお作りしたものですが、一本550円(税込)でお好きな本数でお作りいたします。本数によって変わる花言葉や、記念日・享年・出会った時の年齢など、思い入れのある数字で花束を作ることができます。
〇バラは本数によって花言葉が変わる
バラだけで花束を作った時、その本数によって花言葉が違います。
花言葉には諸説ありますが、代表的なものをいくつかご紹介します。
1本:あなたしかいません
3本:愛しています・告白
9本:いつもあなたを想っています
11本:最愛
21本:あなただけに尽くします
30本:縁を信じています
50本:恒久・永遠
バラが入ったものをお悔やみでおくるときの注意
花贈りの基本は、贈る相手のことを選んで選ぶことです。形式や慣習にとらわれすぎる必要はありません。特に近しい中であれば、故人や家族にピッタリのお花を選ぶことが重要です。
一方で、上司の家やあまり付き合いのない親戚に枕花や後飾り花としてお悔やみの花をおくる場面もあります。そのような場合注意すべきことは何でしょうか?
気になるようであれば、四十九日までは真っ白もしくは白と緑を基調とした商品を選ぶことがもっとも無難です。人を選ばずお悔やみの花として受け入れられやすいユリやカーネーション、キク、リシアンサスといった花が使われています。
花屋でオーダーする場合は、送る先の家にペットがいる場合お伝えするとよいです。お花の中には、ペットが口にすると危険なものもあります。
ペットとお花についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
お悔やみの花について詳しくはこちらの記事でも詳しくご紹介しているので、併せてご覧下さい。
仏壇やお墓とバラ
遺族として、亡くなった家族に対して供養のお花を備えるときの注意点をいくつかあげます。
仏壇に供える花は、とくに一周忌を過ぎたらなんでもかまいません。期間にも関係なく、その人らしい花をお供えすることが大切です。
バラの茎にはトゲがありますが、店頭に出すときはトゲの処理を行っているので安心して扱えます。
しかし、葉っぱの先もとがっていて、けがをする可能性もあるので、十分に気を付けてお手入れをしてください。
お墓にも供える花のルールは特にありません。
お墓の場合は、お花を片付けるのが遺族ではなく墓守(管理者)の場合があるので、バラのようにトゲのある植物やユリのように花粉が手や衣服につきやすいお花は自分で片付けてからお墓を後にしたほうがいい場合もあります。
また、バラは品種によっては香りが強いと感じる方もいます。
特に屋内でお供えの花として使う場合、店頭で香りを確かめてから購入することも大切です。仏教では、故人は香りを食べるという考え方があります。故人さまが好きそうな香りに出会ったら、そのお花を供えてみてください。
〇バラの花をきれいに長持ちさせるコツ
茎が硬い植物は、お水を好みます。花瓶たっぷりにお水をいれてあげると長持ちします。
また、水を吸いやすいように、できればフラワーナイフで大きく斜めに茎を切ります。
葉っぱがたくさんついていると、葉っぱに栄養が吸い取られてしまい、花まで十分にいきわたりません。そうならないために、ある程度葉っぱはとってあげるとよいです。
花びらにお水がつくとシミになってしまうので、お手入れの際には水がつかないように注意します。
お悔やみの場面でバラを使っても問題ありません。
さまざまなシチュエーションで、お悔やみの花としてのバラについて解説していきました。
基本的には、お悔やみの場面でバラを使用しても問題はありません。
しかし、殺生を連想させるものは避けるべきという仏教の考え方は尊重すべきですし、故人とその家族の考え方がもっとも大切にされるべきです。
気になるときは避けたほうが無難ですが、バラがイメージにぴったりだとか、バラで伝えたいことがあるというときは無理に避ける必要はありません。
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